クンダリ(出生図)とは何か
クンダリとは、生まれた瞬間に東の地平線から昇っていた星座(ラグナ、上昇宮)を第一室として、そこから十二の室(ハウス)を反時計回りに並べ、その上に九つの惑星の位置を重ねた図です。地図に例えるなら、ラグナは「北をどちらに置くか」を決める基準線にあたります。同じ日に生まれた人でも、生まれた場所と時刻が違えばラグナが変わり、図全体の向きが変わります。
もう一つ重要なのは、インド占星術が「サイデリアル黄道(恒星黄道)」を用いる点です。西洋占星術の多くはトロピカル黄道(春分点基準)を使いますが、両者の間には歳差運動により約24度のずれ(アヤナムシャ)が生じています。当ツールはラヒリ・アヤナムシャという標準的な計算方式を用いており、これはインドの官庁暦でも採用されている方式です。西洋の太陽星座と、ここで表示される太陽の星座が一つずれて見えることがあるのは、単位の違いであって誤りではありません。
北インド式と南インド式、どちらを見ればよいか
二つの様式は同じ計算結果を別の描き方で示しているだけで、内容に違いはありません。北インド式(菱形)は室(ハウス)の位置が図の中で固定されており、第一室は常に上部中央です。星座の方はラグナに応じて室ごとに移動します。南インド式(正方形)はその逆で、星座の位置がマス目として固定されており、ラグナがどの位置にあるかを印で示します。
実務的な違いは、目が慣れる速さにあります。南インド式は星座の位置が誰の図でも同じなので、複数人の図を並べて比較するときに読みやすいという声があります。北インド式は自分のラグナを中心に見る癖がつきやすく、伝統的に北インドや西インドで主流です。どちらを基準に学び始めても、もう一方は同じデータの並べ替えに過ぎないとわかれば、すぐに読めるようになります。
惑星の詳細タブが示していること
図だけでは、各惑星が何度の位置にあり、どのナクシャトラ(月宿)にあり、逆行しているかどうかは分かりません。詳細タブはこれを数値で示します。特に品位(ディグニティ)——高揚・減衰・自身の星座・中立——は重要です。同じ「第七室に金星」でも、金星が高揚(魚座)にあるか減衰(乙女座)にあるかで、古典的な読み方は大きく変わります。
ナクシャトラは星座よりも細かい区分(一星座に約2.25個のナクシャトラが収まります)で、その惑星の働き方に色合いを加えます。パダ(1〜4)はナクシャトラをさらに四分割したもので、より細かい調整にあたります。逆行は惑星が地球から見て見かけ上後退している状態で、その惑星のテーマが外に向かうより内省的に働くと古典的に読まれます。
この図だけで分かること、分からないこと
出生図は静止した一枚の写真です。生まれた瞬間の空を正確に写しますが、それ自体は「いつ何が起こるか」を語りません。それを語るのはヴィムショッタリ・ダシャー(惑星期)と、現在の空の配置を出生図に重ねるゴーチャラ(トランジット)です。同じ配置を持つ人でも、いまどのダシャーにいるかによって、同じ惑星が違う形で現れます。
また、この図は「良い・悪い」を単独で判定するものではありません。マンガル・ドーシャのような特定の配置も、他の要素によって相殺される場合があり、当サイトのヨーガ・ドーシャ診断はそうした古典的な相殺条件の一部のみを機械的に確認しています。図を読む力を養うことと、特定の問いに対する専門的な判断を受けることは、別の作業です。
- 出生図は生まれた瞬間の惑星配置を固定して示します
- 時期を読むにはダシャーとゴーチャラを併せて見る必要があります
- 特定の配置の善悪は、単独ではなく他の要素との関係で決まります